人生はモノでできていない。/ 映画「365日のシンプルライフ」

 今日は処分の日と決めて、まず押入を開け、家に散らばる衣装ケースを空にして押入に積んでいったところ、2個にもなった。写真を撮った後に2個追加されて、実際には14個の衣装ケースを空にした。写真に見える箱には電子化した本のカバーや表紙だけが入った箱である。表紙も切って電子化しようと思ったが、持っていた証を残したかった。しかしその表紙だけでも段ボール箱がいくつも必要な状態で、処分してしまおうか悩んでいるところである。

 (うまく公開したい写真がアップされず過去の写真がアップされているので後日)

 話しは変わるが、昨日の夜に眠れなくて、iTuneで配信されている映画「365日のシンプルライフ」を観た。フィンランドの若者の話で、彼女に振られたショックからカードで買い物をしまくり物に溢れかえった生活を一変させ、全ての物を倉庫に預けて1日1個ずつ必要な物を出せるというルールで生活をしていく、本人によるドキュメンタリー的な映画である。フィンランドは雪国だからか、裸の状態からまずコートを取り出し、コートにくるまって寝ていた。下着類はなかなか手にしなかったようである。それから何を取り出したかということはネタバレしないようにするけれど、もし違う人が同じ事をしても個人差があるのではないかと思う。ぼくが見て必要がないと思う物をもってきたりすることも多い。1日1個のルールも数日経つと取りに行かない日が出てきて後からまとめて取ったり、100日くらいでほとんど必要な物は揃ってしまっている。主人公は物を遠ざけてからというものの物について思慮深く生活するようになり、ぼんやりする時間も増えたようだ。そしてとんとん拍子に彼女ができて幸せそうな姿になり映画は終わる。また、主人公のおばあちゃんの状態が並行して描かれるのだけれど、物についての考え方が素敵で、そして最後、今まで過ごした物から離れなければならなくなるところが、切ない。このおばあちゃんの、「人生はモノでできていない」「モノは人生の小道具」、良い言葉だと思う。

 自分も一体いくつの物で生活しているのか数えてみたいと思った。いくら減らしたといっても100点じゃ済まないのだろうし、リスト化してメンテしていくようにしたら増えないように努力したりするかもしれない。