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手記という自分語り / 「創 2014年 08月号」

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 放火魔くまえりこと平田恵里香の獄中からの手記の一部が「創」のサイトに公開されていて、続きが読みたくなり雑誌を買って読んだ。すると、黒子のバスケの事件の渡辺博史の手記も載っていて、こちらも思わず読みふけってしまった。
 正直両方とも事件のことは詳しく知らなかったのだけれど、まず2人の書く手記があまりにもちゃんとしていて驚いた。編集者がどれほど手を入れているのか、入れていないのか。手書きで書かれた原本の写真があるくらいだから、自分で書いていることは確かなのだろうけれど。それに、そもそもちゃんとした文章を書けない人の手記などを受け取っても載せないのかもしれない。
 
 2人とも幼少の頃からそれなりに特異な人生を歩んできていて、結果的に犯罪を犯し逮捕されることで、自分がどんな人間だったのかを理解し始めている。犯罪に手を染めているときは、何も知らないということになっている。
 本人が書いている子供の頃のことに本当のことがどれだけ書かれているか分からない。犯罪を犯している時点では、それまでに積み重なった経験により、犯罪を起こすことを正当化するために解釈していていたのだろうし、今となっては、それまでの経験が犯罪を犯す原因だったと思うけれど、それが分かったので自分は変化したという解釈をしている。そして将来、刑期を終えて社会に戻ってきたときには、またそのときなりの解釈をするのだ。そのとき彼らはどのような解釈をするのだろう。想像がつかない。
 
 手記という自分語り。「創」では、香山リカ斎藤環による解説が載っていたけれど、これは更正の一環として解釈されるものなのか、それとも手記を書かせるということそのものが更正プログラムの一環なのだろうか。わからないけれど、これからも獄中からの手記というものを読んでみたいと思った。