勝間和代の書籍を眺めていたら見つけた、決断の方法「10-10-10」。
「10分後、10ヶ月後、10年後を想像し決断せよ」という、
リズム感もいいなと思い、本書を手に取った。
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スージー・ウェルチ
講談社
(2010-01-21)
ISBN: 9784062147507
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こういう類の本は、キーワードから自分なりの解釈を考え、
実戦してみることの方が大事だと思っている。
本書を読むと、やはり"こうしなさい"とは書いていなくて、
10-10-10は、1つの方法論として書かれている。
10-10-10とは、つまり短期、中期、長期のスパンで考えようということである。
今、何か悩みがあり、行動が停滞しているとする。
これに対して10分後にどうなっていたいか、
また10ヶ月後は?10年後は?という風に考えると、気持ちよく決断ができる。
長期だけではダメで、きちんと短期的にも中期的にも良い決断をするべきで、
それは、例えば10年後だとすると、その時点の自分の状況が不確かであるので、
決断が曖昧になり、こうなったらいいな、という程度の想像しかできないものだからである。
そしてその結果を分析しましょう、とも言っている。
実戦すれば、短期、中期で分析を繰り返すことになるので、その時点での変化にも対応できる。
こういうことは、たいていの本には書いてある。
著者の体験談や他者から相談を受けた実例が多く書かれていくなかで、
10-10-10という考え方に、こだわることなく自由に展開されている。
そして実戦した人の話といえば、
「(いろいろあったけど)結果的に10-10-10で考えると良かった(おすすめだよ)」
という感想に帰着している。
日本的な「~で決めなさい」というタイトルがついている割には、
内容は10-10-10実践者の体験談が、(体験の内容はさておき)ゆるめに書かれている。
本書の特徴として、著者が女性なので、女性の視点で書かれており、
また女性の相談の体験談が多く書かれている。
あえて中性的な書き方をしないというのも好感が持てる。
男なので関係ないや、と飛ばすのも良いと思うが、
僕は、女性はどういう悩みを抱えるものなのかを知る機会になった。
目次
はじめに
第1章 「10-10-10」とは何か?
第2章 「10-10-10」と脳の働き
第3章 自分の本心を見つける
第4章 男と女の「10-10-10」
第5章 「10-10-10」を仕事に活かす
第6章 未来の自分を見つける
第7章 子供とどう付き合うか
第8章 友情を取り戻す
第9章 生と死を見つめる
おわりに~心と頭で考える~
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10-10-10 人生に迷ったら、3つのスパンで決めなさい!