ライフログを取る 「人生は1冊のノートにまとめなさい」(奥野 宣之)

ライフログをとる、つまり人生を記録すること。

それに何の意味があるのかというと、

それを活かす人にしか分からないわけであり、

取り組み始める敷居が(精神的に)高いものである。


僕は「人生は1冊のノートにまとめなさい」で言っている「ノートに書く」ということはしていない。

ノートや手帳を持っても良いかなと思うこともあるけれど、

すでにiPhoneライフログを取ることが生活の一部になりつつあるので、

まずは自分がやりたいやり方で実行すれば良いと考えている。


それでも本書で、ライフログを取る意味、役割は十分確認できたと思う。




人生は1冊のノートにまとめなさい―体験を自分化する「100円ノート」ライフログの目次は下記の通りである。

序章 ライフログノートで体験を「資産」にする

第1章 ただ行動を記録することの意外な効果

第2章 ノートを自分の分身にする

第3章 どうやってノートに残すか

第4章 何をノートの残すか

第5章 どう継続し、読み返し、活用するか

本書の骨格になっている「ノートに手書きで残す」という思想はとても理解できる。

そのときの「雰囲気」「臨場感」「感覚」は、紙の方がリアルに残るだろう。


でも、僕には少し面倒であるし、それ以前に文字を書くことが苦手である。

仕事で書くことはやぶさかではないが、できるだけ自分の字を見ないでいたいので、

ノートに記録し続けるという方法は、今のところ僕には合わないと判断している。


ライフログは、”行動したこと”を書いていく。

予定はスケジュールとしてざっくり管理できていればよい。

人はスケジュールがある、ないに関わらず、何かしらの行動をしていて、

その自分が行った行動は、その瞬間に終わっていく。

そして、ほとんどの行動は、忘れていく。

この忘れてしまうことに、可能性を求めるのがライフログである。

積み重なるライフログ(=人生の結果)が自分の行動をより良いものに変えるか、

後悔の念につぶされていくのかは、個人の性格によるものになるので一概には言えないが、

前向きに捉えるならば、過去を振り返り未来を作ることで、人生が充実していくに違いない。


去年から僕が始めている、iPhoneを使ったライフログの取り方を、ここに紹介しよう。

現状、僕の行っているライフログは今のところ完璧ではなく、

iPhoneを使っている時点で、すでに汎用的ではない。


何かを始めるタイミングと終わったタイミングで、その時刻を記録する。

そのためのツールとして、QuickLog というアプリを使っている。

このアプリは、開始時刻と終了時刻を記録でき、開始した行動に"タグ"をつけることができる。

タグは行動内容そのものではなく、行動種別を記録するものとして使う。

例えば、「読書」「仕事」「作業」「家事」など。

僕はこのタグに以下のようなものを登録している。

 種別「#投資」「#消費」「#浪費」

  →使った時間の評価、何に使ったのかを振り返る。

   このタグがつかない時間は、いわゆる「空費」ということだろう。

 内容「$読書」「$鑑賞」「$仕事」など

  →行動内容を大まかに分類する。QuickLogの集計機能を使う上で有用になる。

 場所「@自宅」「@カフェ」「@職場」

  →見たとおり実行した場所を記録しておく。

 その他、プロジェクト「*PJ-xxx」など、一覧化に価値がある情報をタグにつける。

具体的な行動内容は、"メモ"を記録する場所があるので、こちらに書いておく。

僕自身はあまり使っていない機能であるが、

このタグを集計しグラフ化する機能があり、例えば、指定した期間において、

該当のタグがどのくらいの割合になっているかを知ることができる。

僕がQuickLogを使う理由は、Googleカレンダーへの送信とTwitterへの送信できる機能である。

このQuickLogで、どんどんGoogleカレンダーに行動結果を流し込み、Googleカレンダー上で振り返る。

"タグ"はタイトルに、"メモ"は説明に登録されているので、Googleカレンダー上で加工するなりして、可視性を高めると良いだろう。


Twitterへの登録は、非公開のアカウントを使っている。

行動内容を気兼ねなく登録するには、公開しない方が良いと考えている。


Twitterに登録した内容は、Momentoというアプリで取り込み、iPhone上で確認するのに使っている。

このMomentoは、QuickLog(Twitterに送信した内容)以外にも、複数のアカウントのTwitter内容を取り込んだり、

Last.fmへ送信した内容、RSS Feedなど、色々なデータを取り込み、

カレンダー形式、リスト形式で一括で確認することができる。

加えてデザインも美しく、振り返るのが楽しくなる。

上記をまとめると、自身の行動内容は以下の流れで収集、整理、振り返りを行っている。

QuickLog → Googleカレンダー → 行動結果の整理と振り返り+スケジュール管理

QuickLog → Twitter → Momento → iPhone上での行動結果の振り返り


このほかにも、ほとんどの情報を最終的にはEvernoteに集約をしていたり、

iPhoneで聞いた音楽をLast.fmに登録しTwitter に流す、など、

あまり意識的に行わない行動も、記録しようと試みているので、

うまくやれる方法ができたら紹介したいと思う。



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人生は1冊のノートにまとめなさい―体験を自分化する「100円ノート」ライフログ

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