「ライフハック心理学 ―心の力で快適に仕事を効率化する方法」(佐々木 正悟) ※第1章


ライフハックとは"自分の心を調整する"ことであり、テクニックではない。


ライフハック心理学」は書きたいことが多くなってしまった。

もしかしたら書きたいことが途中で途切れるかもしれないが、

今回は1章ずつ、エントリーを書いてみようと思う。


ライフハック心理学 ―心の力で快適に仕事を効率化する方法

ライフハック心理学 ―心の力で快適に仕事を効率化する方法

佐々木 正悟

東洋経済新報社 (2010/10/29)

第1章 無意識の力で仕事に集中する。

 第1節 仕事術を選ぶ本当の意味

 第2節 記憶のベストパフォーマンス

 第3節 心に時間を食べさせる

 第4節 仕事をコーヒーのように味わう

 第5節 この章のまとめ

特に若いときは、仕事をすること自体が"パラダイムシフト"であり、

何か自分の人生を邪魔する、でも"やらないといけない"こと、

という位置づけになるのではないだろうか。少なくとも僕はそうだった。


仕事とは、大きく見れば社会への貢献であり、小さく見れば会社への貢献である。

貢献することで、対価をもらい、またその対価を社会へ還元する。

"自分の意思"でお金の流通の仕組みに乗っかっている、と言えるだろう。



現代のほとんどのビジネスパーソンは、慢性的に緊張状態の状態にある。


と言われている。

この状態を少しでも和らげることができるとすれば、

極端に言うと、仕事をどれだけ私物化できるか、であると考えている。


私物化というのは、自分勝手にやるということではなく、

仕事で成果を出す方法を、自分なりに工夫するということである。

"不快"な緊張状態というのは、上司、部下などからの"圧力"によるものである。

そうではなく、自らで"ほどよい"緊張感"を与え集中力を高めることで、

周りの"圧力"から脱することができ、無意識の力が生まれると思っている。



潜在的な記憶力を最大化する方法とは、「夢中になる」ということだ。


忘れたいこと、忘れたくないこと、このバランスを取ることは難しい。

覚えてしまったことは、人生のお荷物かもしれないが、放っておくしかない。

忘れたい、と思うことがすでに、覚えるということなのだから。


忘れたくないことをどう覚えておくか、の方が大事であり、

実際忘れてしまって困ることのほうが、問題になることが多い。


本書では、"記憶したいことに集中するのではなくリラックスすること"、と言っている

没頭から弛緩へシフトしていくことが、記憶をするコツだと言う。

これはなぜだろうか。本書には"緊張感"が記憶を阻害すると言っている。


この点に、僕は少し違った見解を持っている。


リラックスすることで、集中しすぎた意識が解放されると、

記憶したいこととは別のこととを考えられるようになる。

ときには全く関係のないことを思い出したり、考えてしまったりもする。

この繰り返しにより、すでにある記憶とが新しいこととの結びつきを生み、

それがひとつのエピソードとして、捉えることができるようになる。

エピソード記憶というのは、長期記憶になると言われている。

この長期記憶により、新しく覚えたいことを刻み込むことができるのだと考えている。


第1章の後半、第3節と第4節は、仕事へのスタンスを語っている。


行動の時間を半自動化し、考える時間を多く作る。

仕事とプライベートをあいまいにしてみることで、新たな時間を作る。

仕事の時間に慣れて、苦みのあるコーヒーのように味わう。

(部分的引用)


僕はこのエントリーの最初に「仕事とは社会貢献をすること」と言った。

プライベートとは「その対価で消費すること」と言える。

会社では監視があるので辛い、消費は自分の意思ですることなので楽しい、

とするならば、両者が少しずつ歩み寄ることで、全体のバランスを整える。


監視のないところで、会社のことを考えてみる。

会社のなかで、自分の意思でできることを取り入れてみる。


こう少し意識を変えることで、

ほどよい緊張感のなかで、人生が充実させることができるのではないだろうか。



最後に、第2章以降の目次を紹介して、本エントリーは終わりにする。


第2章 無意識の底からアイディアを発掘する

 第1節 「とにかく困った!」ときにやってみるべきこと

 第2節 無意識からアイディアを発想する

 第3節 何かあったら紙に書く

 第4節 メモをして記憶力を高める

 第5節 メモを身の回りに常駐させて杖の一振りで収集する

 第6節 この章のまとめ

第3章 無意識の力で人に好かれる

 第1節 秘密を減らす

 第2節 服装を変える

 第3節 盲点をほめる

 第4節 好きな人には助けてもらう

 第5節 孤独感を和らげる

 第6節 この章のまとめ

第4章 心の危機を乗り越える

 第1節 人前で話すのが怖くてできない人のために

 第2節 「他人の中に自分を見つける」ことなど不可能と思える人に

 第3節 出逢いのきっかけがない

 第4節 「もう一人の自分」とビジネスを始める

 第5節 誰かの「もう一人の自分」になる

 第6節 「もう一人の自分」と交渉する

 第7節 この章のまとめ

第5章 心の力で悪癖を克服する

 第1節 「意志の力」で悪癖を止める

 第2節 自信を失うようなことはしない

 第3節 記録をとれば、やせられる

 第4節 「10-10-10」を使って一瞬で決断

 第5節 この章のまとめ

第6章 心の力で打たれ強くなる

 第1節 自分だけの秘密を持って自分を強くする

 第2節 厳しい反応と、優しい反応の、両方をイメージしておく

 第3節 「原因」を変える

 第4節 寄付する

 第5節 この章のまとめ




ライフハック心理学 ―心の力で快適に仕事を効率化する方法

ライフハック心理学 ―心の力で快適に仕事を効率化する方法