「School Days」惨劇に至った理由

 作品を知っている人にしかわからない内容で申し訳ないと思いつつ。一昨日書いていた「School Days」の最終回の話し。

 最終回では主人公がヒロインに殺され、その後ヒロインも殺されたのだけど、主人公はどこかで読んで知っていた気がしていた。しかしヒロインは予想外だった。
 いちばん「純粋」だった、いや「ただ純粋なだけ」だった人間だけが、(一応)生き残ったことになっている。
 
 この作品はどういう物語だったのかを少し考えてみる。
 
 自分の勝手で人の恋路を邪魔したり、人間関係を操作しようとすると、惨劇を呼ぶことがあるということだろうか。物語を最悪の方向にもっていった犯人は、主要人物の陰に隠れて、人間関係を動かしてきた(ちゃんと隠れた行動として演出されている)結果的にそうなってしまったとしても、人間関係を破壊していく人物に共感をもつ人間はいないだろう。さすがにここまでの惨劇に至ることはなかなかないにしても、こういう人は世の中にいる。むしろこの人物を、この世界に必要がない(言い過ぎか)、絶対に共感を得られない人物像として捉えることができた人だけが、この作品の本質的な構造を見抜くことができるのではないかと思った。
 
 テーマを明確にしていないブログに、有名でもない特定の作品について感想や解説を書くのは難しい。概念的な話しにもっていこうと思うのだけれど、それだと具体性や、深みに欠けることになる。