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「カウンセラーは何を見ているか」(信田さよ子)

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 今日読んだ本は「カウンセラーは何を見ているか」というタイトルではあるが、「カウンセラーである信田さよ子は何を見ているか」というくらいに、信田さよ子の視点として書かれていた。しかし同業者から企業秘密だとまで言われているようだから、概ねカウンセラー全般に言えることだと捉えてもいいのだろう。

 本書を読んではっきりとしたのは、職業カウンセラーはプロであるということだった。悩み相談の専門家ではない。カウンセラーは、「人が抱える問題を自身で解決することを助ける役割」を委任された職業(仕事)であるということだ。
 本の前半は、プロのカウンセラーはクライエント(本での表記)をどういう風に見ているかということが書かれており、後半は信田さよ子自身が心臓の病気で入院した際のことが書かれている。特に後半の病院でのことでは、自身が患者(クライエント)となってことによってわかる、クライエントの気持ちについての思索が興味深い。精神科医から民間のカウンセリング機関に移った経緯も少し書かれているが、自身の医者不信から一人の医師だけを信じるなとセカンドオピニオンを勧めていたにも関わらず、自身は目の前の医師を信じている違和感を明らかにしていた。答えは出ていないようだったけれど、カウンセラーという立場にいる医者不信と、病気になった自分が捉える医者という立場は違うということがわかる。そしてそれは人間としておかしいことではないということを物語っていると思う。
 
 と、今日はこの本を読むことで精一杯だったため、また続きは後日書くかもしれないということで、最後に、ぼくが感銘を受けた言葉を紹介しておきたい。
「ほんとうの私なんてない」「真の自己より着脱可能な自己を」(信田さよ子がいた研究所の考え方)
「共感なんてできませんよ。人の気持ちなんてわかりません」(松村康平)
「自分がいくつありますか。多ければ多いほど、豊かなんですよ」(松村康平)